サテンロクマル

旅先で入った老舗喫茶店で目にした配膳トレー。長年使われてきたそのトレーが、何故だかとても魅力的に感じた。

コーヒーとホットミルクが運ばれてきたそのトレーは、装飾などがない物だけど、どこか懐かしいような、時代を感じる形。
その擦れや凹みを見ると、長い間 業務に従事してきた跡がしっかりと表れている。
そのトレーは、人の手に馴染んでいるようにも見えた。

人と共に働く道具は、寄り添うように傍にあり、時には手入れをしながら、また一緒に働く。
そうして時間を共に過ごしていく事で他にはない、その人の手に馴染んだ道具になっていくのだと思います。

そんな愛すべきトレーのような存在を作りたいとの思いから、saten60を作りました。

60年以上ステンレス製品を作り続けてきた工場で製作された製品に、味わいのある表情を添えて

これまでも、これからもよろしくって思えるプロダクトになる事を願いながら。

コイントレーの正式名称はカルトン。フランス語が語源だそうです。
あまり馴染みのない名前ですが、形には馴染みがあります。お店でこの形を見れば、誰もがお金を支払う所だとわかります。

それはまるで絵で示すピクトサインようで、レジマークがなくとも、スムーズに決済が出来るよう案内をするお店側からのサイン。

キャッシュレス化が進んでいき紙幣や通貨で支払う事が少なくなってきた時代で、只お金を置くだけの場所ではなく、
案内し、そこでもてなす要素のある場所に。